創立50周年を祝して時代が変化しても、学びの場として、安全を伝え続けて平井和貴東急建設 執行役員札幌支店長 私が入社したのは昭和55年、ちょうど災害防止協力会発足10年目の時です。 当時の建設業では、事故の発生率も高く、死亡災害の発生も珍しいことではなく、現場ではヘルメットの顎ひもをしていない職人さんもまだまだいた頃でした。当然、墜落制止用器具(安全帯)を使わないどころか、持っていない職人さんもまだいたほどです。 そういう中で、現場の安全についても勉強不足な私に安全について教えてくださったのが、当時の先輩や協力会社の職人さんたちであり、災防協の安全巡視で来られたメンバーの方々でした。 日々現場管理に追われていた私にとって、災防協メンバーからのご指導は、安全に対する私の経験値を上げるだけでなく、その時代時代の建設業全体としての安全への取り組みや、新しい情報を聞く学びの場でもあったと思います。 それから40年、時代は平成、令和と変わり現場の安全に対する取り組みも、大きく成長・進化を遂げた感があります。職人さんの保護具、現場の足場や安全設備も格段に良くなり、安全になりました。職人さんたちの安全に対する意識の向上も昔から比べると格段に向上しています。しかし、現場では事故やケガが「0」にはなっていないのも現実です。 また時代は今までの建設業のありようから、大きく変化をしていこうとする時代にもなっています。 そういう中でこれからの災防協の役目は、今までと変わりなく諸々の安全に関する取り組みを行うとともに、次の若い社員、職人さんへ常に話し教え続けることかと思います。また建設業全体での新しい取り組みに挑戦するとともに、その情報を伝え広げていくことかと思います。「継続は力なり」──さまざまな変化があって当たり前と、全てを協力し合いながら乗り越え、次の50年へ向けて進んでまいりましょう。東急建設株式会社災害防止協力会 50周年記念誌081
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